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050618 霊仙山 (鈴鹿山系・1084m/滋賀県)

米原-醒ヶ井養鱒場-榑ヶ畑登山口(駐車)-汗ふき峠-落合-今畑(廃村)-笹峠-(西南尾根)-霊仙最高点-三角点-経塚山-汗ふき峠-榑ヶ畑登山口
   ◎汗ふき峠~笹峠の間はヒルが非常に多いので注意が必要
   ◎西南尾根はルートがはっきりしないところが多く初心者にはお勧めできません


050618 霊仙山 (鈴鹿山系・1084m/滋賀県)_d0036883_11271511.jpg登山口に戻ってきてから気が付いた看板。これに書いてある通り、西南尾根はルートファインディングのできる経験者以外は利用しない方がいいでしょう。道標のテープの類も少なく、岩伝いの道には北アルプスによくあるようなペンキの目印もなく、自分でルートらしきものを探しながら歩かねばなりません。晴れて目標の見える日はまだいいですが、天気の悪い日はやめておいたほうが無難でしょう。

050618 霊仙山 (鈴鹿山系・1084m/滋賀県)_d0036883_11274313.jpg岩だらけの西南尾根

この何の目印もない岩の尾根を、かすかな踏み跡や目印を頼りに辿るのは難しいですし、体力的にもかなり消費します。でも、道や山の感じが北アルプスにとてもよく似ているので、夏山に向けてのいいトレーニングにはなりました。岩歩きにも慣れて、バランスがよくなりました。

050618 霊仙山 (鈴鹿山系・1084m/滋賀県)_d0036883_112846.jpg最高点手前の笹原

こんな感じの道をイメージしてたんですが、イメージとはかなり違ってました。こういう道ばかりなら、もっと楽だったんですけどね。


ヒルと岩歩きに悩まされながら、雄大なスケールの山を楽しんだ霊仙山

大阪を朝の5時に出て、下道を信楽経由で彦根を抜け、R21を醒ヶ井駅で右折、醒ヶ井養鱒場を目標に山に入っていった。養鱒場手前を左折するとすぐに地道の林道になった。走りやすい林道を進んでいくとT字路になり、そこは右に道をとりさらに進んでいく。ここから林道は少し荒れてくるが、ワゴンRでもちょっと注意すれば問題なく走れた。しばらく行くと急に舗装路になり、驚いているとすぐに登山口に到着した。そこはちょっとした広場になっていて、すでに車が6台も停めてあった。車は10台は軽く置けそうだった。

すぐに用意して9時45分に出発。初めて鈴鹿山系に足を踏み入れた。すぐに東屋があり、そこには木の杖と登山届けを出すポスト、それに一番上の画像の看板があったようだ。その時はそれに気付かず、予定通り西南尾根を登るルートで歩くことにした。沢のような道のような石がとても滑りやすい道を登っていくと小屋に出て、そこには沢水で缶ジュースやビールなどが冷やしてあった。小屋は無人なので、野菜の無人販売のようにお金を箱に入れるシステムだった。そこからは普通の山道になり、案外早く汗ふき峠に到着した。

峠からは一般的なルートはとらず、そのまま直進し大洞谷から落合を目指した。この道がすごかった(苦笑)。何がすごいかというとヒルだ。kunちゃんが「何かふくらはぎが冷たいんやけど」といいながらズボンをめくると、「ヒルや~!!」。そんなことは想像もしてなかったのでビックリ仰天、慌ててヒルを引き剥がしてしまった。これはよくなかったのかな。ヒルにやられると血が止まりにくいと聞いたことはあったが、本当になかなか止まらなかった。ヒルで大騒ぎしている間にもどんどんヒルは靴から上ってくる。いやいや、これには参りましたな。長年山歩きやってますが、ヒルは全く初めての経験でした。そこから先は常にヒルに注意して、靴を見ながら歩き、時々ズボンをめくってみるようにした。これだけ注意しても、気が付かないうちに何匹か吸い付いていた。道が広くなり、ヒルも出なくなったと思ったら、落合の集落が見えてきた。ここには車道も通じているので、ここを起点に登ることもできそうだ。

車道を左へ曲がり、少し行くと地元のオジサン2人とオバサンがいて、軽く挨拶すると「ヒルはどうやった」と聞いてきた。「かなりやられました」と答えると、「そうやろ」といって笑っていました。やっぱりこの辺りはヒルがすごいみたいやな。そのまま舗装路を少し行くと『今畑 霊仙山』の道標があるので、それに従い左の山道へ入っていく。その先に今畑の廃村がある。こんな所にと思うような集落だが、それほど傷んでいない家もあり、新しそうな蔵も見えた。ここから(というよりも道標から)笹峠までの間は、やはりヒルが多く注意が必要だった。暑さ、登り坂の疲れだけでなく、ヒルのおかげで精神的にもどっと疲れてしまった。樹林を抜け展望が広がるようになると笹峠はすぐだった。そこは日陰で涼しく、ヒルもいないようだったので昼食にすることにした。この先ヒルは下り道まで登場しなかった。どうやら汗ふき峠から笹峠までの間が一番ひどいようだった。

そこからは目の前に見えている西南尾根に向かって登っていくことになる。見た目通り結構な急坂だが、展望がよく一歩進むごとに高度が上がっていくのがわかるため、登りがいのある道だった。周りはトリカブトの葉っぱがいっぱいで、咲いたらさぞすごいだろうなと思われた。近江展望台の道標がある辺りから、道は岩だらけの尾根道になっていった。岩伝いの道ははっきりせず、わずかに残る踏み跡と赤い紐を頼りに進んでいった。遥か先に見える最高点までこんな道が続くかと思うと、明るいうちに車に戻れるのかちょっと不安になった。途中からはルートが何となく南側斜面についているらしいのが分かったのと、岩歩きに慣れてきたのとでルートを外すことは少なくなり、何とか岩尾根を乗り越えることができた。その先は上の画像のような笹原になっていて、快適な高原歩きを楽しめた。霊仙山最高点に到着したときは、やったという達成感よりも、何とかたどり着けたという安堵感のほうが強かった。

最高点からの展望はさらによく、霞んではいるものの琵琶湖、伊吹山、鈴鹿の山々など見渡すことができた。この山は標高は1000mそこそこなのに、その雄大なスケールには驚かされる。まるで北アルプスを歩いているかのような気分になり、ヒルと岩歩きには悩まされたものの、登りに来てよかったなと思わせるような山だった。その後、霊仙山三角点を踏んで、経塚山から汗ふき峠に下っていった。途中ヤマボウシとエゴノキがどちらも満開で楽しめた。タニウツギもあったが、こちらはほとんど花は終わっていた。下り道は滑りやすく、特に雨のあとなどは注意が必要に思えた。心配していたヒルはこちらの山道にはほとんど居らず、1匹見ただけだった。ヒル対策としては、『ズボンの裾を靴下の中に入れる』というのが一番有効なようだった。裾から中に入れないようにすれば、かなり被害は防げるようだった。そして登山口の東屋に戻った時に、上の画像にある看板に気が付き、やっぱりな~と納得した。ついでに『ヒル注意』も書いておいてほしいな(笑)。到着は5時30分で、予想よりはかなり遅かったが、日が長い時期なので良しとしよう。

帰り道は行きと別のルートを取り、R21を関が原まで行き、そこからR365、R306を通り、亀山でR1に合流し、名阪国道を使って天理からは下道で帰った。選んだルートと時間がよかったのか、道はどこも空いていて信号も少なく、超快調だった。午後6時に出て午後10時半到着(夕食込み)だから、結構早かったようだ。日帰りで米原まで行き、しかも8時間以上も山歩きしてるんだからすごいよな。
by th6969 | 2005-06-18 23:13 | 山歩き